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日本庭園プロジェクト

2009年4月22日、姉妹都市、米国インディアナ州カーメル市では、前日のあられ交じりの荒れた天候から少し回復して、朝から時々晴れ間も見えている。市庁舎の南側の庭園に、河内長野市民から寄贈された数寄屋門が立ち、足元の黒々とした土に植え込まれたサツキに映えて、その姿は実に美しい。同じく河内長野市民から寄贈された二つの石灯籠も、庭にさらなる日本風情をかもし出している。

 カーメル市で活躍中の久美子・ブロンソンさんの司会で、「日本式庭園竣工式・河内長野−カーメル姉妹都市提携15周年式典」が始まる。カーメル市長ブレナード氏や河内長野市国際交流協会副会長の飯阪氏のスピーチが、琴の伴奏による両国国歌に続く。市長のお話の中で、4月22日を ”Kawachinagano Day”として宣言する旨伝えられると、会場は驚きとどよめきそして拍手に包まれる。15年にわたる姉妹都市間の文化交流が2つの都市の市民の生活に潤いを与え、友情と理解を深めてきたこと、そして3年にわたる日本式庭園の竣工を記念しての宣言である。出席者は一様に、友情や相互理解という目に見えないものが、数寄屋門と灯籠に凝縮され象徴されていることを感じずにはいられない。河内長野から渡った4人の石工さんと大工さんが、地元の庭園関係者との共同で数寄屋門と二つの灯籠の設置作業をおこなったことは、さらに理解と交流を深める貴重なプロジェクトであったことは疑いの余地がない。

 式典に引き続き行われたKawachinagano Dayは、琴を奏で、自分の名前を漢字で半紙に書いてもらったり、美しく作られた桜の蝋花を愛で、お抹茶、折り紙などの日本文化の体験の場となり、多くのカーメル市民が集った。(2009年4月22日)

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